コラム
会社の悩み2016.11.09
上司が話しを聞くというスキルを有しているかどうかで風通しは変わる(聞く耳を持っていない上司のもとでは風通しは悪くなる)
コミュニケーションを壊す7つの反応(※1)というものがあります。それを無意識にやられた部下は、上司に相談したくなくなったり、コミュニケーションを拒否したくなったり、心を閉ざしてしまいますね。それが風通しが悪くなってしまったことになりますね。ところがこの人はちゃんと聞いてくれるという上司であれば、もっとお話を聞いて欲しいと思いますね。それは風通しが良いということになりますね。
田中角栄様が大蔵大臣になったときを例えにします。
大蔵省は風通しが悪いです。何か間違えたら揚げ足をとられてしまったり、自分の首を絞めてしまいますよね。彼が大臣になったとき、常に大臣室のドアを開けて「何でも教えてください!私は何も知りません。皆さまんから学びたい!色々教えて欲しい!責任は私が全部取ります。だからあなたたちは日本の為にどんどんやってくれ!そして田中にどんどん教えてくれ!」と職員の皆様に言いました。
そこである職員がまだ疑心暗鬼ながら大臣室に来て、「これはこうでこうで・・・。」と説明しました。田中角栄様は「ほぉ~!!なるほどね!へぇ~!うわぁ~!ありがとうありがとう!また教えてね!!」とお話を聞きました。さてここで、この職員はどう感じたでしょうか?
もっとお話を聞いて欲しいとなったし、職員部屋に戻ったときにどうだったか皆も気になっていますので、職員さんがお話を皆さまにお伝えしたときに態度に既に出てしまいますね。結果として、この大蔵省は風通しが良くなったのでした。
だから上司が聴く耳を持たない組織の中でいくら施術を良くしても、風通しを良くするためのアイデアをいくらやっても無駄になってしまいます。よって聴くというスキルを持っているか否かがとても大事になってきます。聴くというスキルは皆当たり前と思っていますが、実際はとても難しいです。だから聴くというスキルを持ったリーダーの元では、必然的に風通しは良くなりますよ。
外資系企業の優秀な上司は、これが出来ている方が多いですよ。なぜかといえば、フォーマルリーダーとインフォ―マルリーダー(※2)をしっかり動機づけしています。
おまけ。
部下が上司に「飲みに行きましょう~!」というところは風通しが良いですね。でも、上司が部下に「飲みに行こう!」と言って、「すみません、私も予定があるのです・・・。」と言われる職場であれば風通しが悪いですね。この人なら話を聞いてくれる!学べる!と思う上司であれば、若い人も率先して飲みに連れて行ってもらえるように声をかけてくるようになりますよ。上司が飲みにケーションに行こうと思って部下を誘ったときの反応を見て、原因はどこにあるのか考えてみると新しい気づきや学びに繋がりますね。
参考ブログ
http://ameblo.jp/jikdo0905/entry-11046646642.html
http://ameblo.jp/jikdo0905/entry-11094477712.html
http://ameblo.jp/jikdo0905/entry-11132025003.html
※1 コミュニケーションを壊す7つの反応
1.権威者ワンマン型反応(命令・指示・侮辱・非難)
2.芸能記者質問型反応(質問・尋問)
3.おたすけ説教型反応(説教・訓戒・講義・講釈)
4.不安を煽る予言者型反応(脅迫・警告・忠告)
5.学者分析型反応(分析・診断)
6.身の上相談同情型反応(同意・同情)
7.ノープロブレム・ノー天気型反応(ごまかし・冗談)
(夏山氏オリジナルメソッド)
※2 フォーマルリーダーとインフォーマルリーダー
フォーマルリーダーとは、会社から権限を与えられた人であり、ポジションシップを発揮する人
インフォーマルリーダーとは、肩書きではなく、その人が本来持つ“影響力”を発揮する人
これらは決して同じ役職とは限らないのです。